私を支配するもの

手をのばせば、再び触れることができるだろうか?
とうの昔に捨て去った、全てを照らし出すやもしれぬ、あの光に。
"希望"はまだこの胸の内に在る。
だが、もうあの眩しい光の中に出ることはできないだろう。
光は遠く彼方に。残されたものは、全てを呑み、何者をも離さぬ闇。
逃れることは、決して叶わない。
ならば、せめて手をのばそう。
少しでも、あの光の傍らに在るために。
永遠に癒えることのない傷の痛みを、和らげるために。

歪曲設定(シリアスサイド)の集大成。
「ファントムと契約する」というのがどういう契約の仕方なのか考えた所、自分の中では「ファントムに吸血されるか、血剣で斬られて魂を吸われた後にファントムの負の力を注入される」というようになった、という経緯でこういう絵。首筋に咬み傷あります。見づらいですが。で、傷跡を隠すために誰かがマスクをつけ始めたら皆が真似しだした、と。
契約するためには自分の一番大切なものを差し出さないとだめなんでしょうか。それなら、クライドの場合はありもしない(らしい)禁呪、トゥースの場合はドラゴンハート…という所でしょうか?
きっとドラゴンハートの真の力は生命を持っている存在にしか引き出せないんでしょう。それも限られた者にしか。
不死者になった時点でトゥースはドラゴンハートを扱う力も可能性も奪われていたのか、という話。

2004.3.27